新婚生活はささいなことで腹を立てたり優しさを感じたりするもの
2015年6月13日土曜日
結婚して、日常の小さなエピソードの中に配偶者の思いやりを感じることがある。
土曜日でも部活指導に行く旦那は今日も早起き。一方、あたしは朝食の準備を…。
旦那は〝おにぎり〟が好物なので、おにぎりとお味噌汁にしよう!と炊飯器のフタをあけてビックリ。炊飯器のフタっを洗ったまま取り付けを忘れていたせいで出来上がったご飯は相当堅め……。
うーんどうしよう?
というわけで、炒飯にしようと思い立ち、お味噌汁作ったりお茶を沸かしたりしながら、炒飯をささっと作った。
朝食の支度をしている途中、旦那も起きてきて言う。
「どうせなら、ケチャップライスがいい」
そうかそうか、ならば味付けは塩コショウ、醤油、ケチャップで。
炒飯は何度か作ったことがあるのだけれど、ケチャップライスは今回が初めて。あたしはもちろん、うちの味付けで作ったのだけど、旦那の実家はかなりケチャップをかけるようで、自分の身支度をすればいいのにキッチンをのぞいてはああだこうだと注文をつける旦那。
ああなんだか集中できないせいか、具のウインナ-の一部が真っ黒になってたりして…。
それを見た旦那がひと言
「なんだよ、これっ?」
朝食ひとつで余りに文句を言うので、出勤時、いつもは車が見えなくなるまで手を振って見送りするあたしだけど、今日はしない!と宣言した。
ふてくされた顔で家を出た旦那。
生徒の前では気を取り直してほしいものだ。
こんな旦那でも、ふと、嫁を思いやってくれる一面がある。
あたしの大学時代の友人は病気で7年前に亡くなった。
それから毎年、命日には他の友人2人と彼女の実家へ墓参りにいっている。
彼女のご両親も毎回ご馳走で歓迎してくれ、ここ数年は近くの温泉に入り、そこで懐石料理を頂いて帰るというのがパターン。
車で片道三時間の距離だから、年に一度の小旅行的になりつつある。と、そんな言い方をすれば不謹慎かもしれないが、こうやって明るくワイワイ行ってあげた方が天国の彼女だって嬉しいはずだと感じる今日この頃である。
そんなわけで、その日は朝から晩まで旦那を残して家を出たのだが、お留守番する彼の言い分は「朝昼晩の食事を用意して行ってほしい」ということ。
あんた料理できるくせに…と思いつつ、まあ、やることやったら文句言われずすっきり行けるしとも思い直して全て準備しましたよ。
あたしは、晩御飯には間に合わないから先に食べていいからね。帰りは20時ころだからねと言い残して外出。
――出先ではけっこう長居してしまい、温泉も長く入ったし、懐石料理食べたあとも、友人実家に戻り、お菓子を食べて話し込み……
「今日はお風呂も晩御飯も必要ないから、帰って寝るだけだね〜、楽だね〜」
と皆で言い合ってた。
帰宅途中――旦那からメールが。
「帰ったら、あたしがお風呂入っている間にご飯作ってあげるね」
えっ……?もう、温泉入ったからお風呂はいいんだけど。それに、もうお腹いっぱい。と思いつつ、既婚友人2人にメールの内容を話すと、
「でも、留守番しててくれたし、よかれと思って言ってくれてるから、無理してでもちょっとは箸つけないとねえ」
そうだよねぇ…食べるだけじゃなくてお風呂も入らないとねぇ…
嬉しいような複雑なような気分で家に帰ると、なんとなんと、彼ったら自分も晩御飯食べずに待っていたのです!あたしを驚かせようと思ってたらしい。
もう、嬉しいような迷惑なような。この優しさ、もうちょっと普段の生活にくれ!
とにかく21時まで待っててくれたので、慌ててもう一度お風呂に入り、食卓につき
「車酔いしたから、あまり食欲なくてごめんね」
と言いつつちょちょいとご飯をつついたあたしなのでした。
スポンサーリンク