女って結論を持って恋愛相談を持ち掛けるもの
2015年6月12日金曜日
友人から電話があった。色恋沙汰の話だ――。
「聞いてくれる?友達の相談に乗ってたの!彼氏に二股かけられてて、発覚したのもう2度目。で、絶対別れるて言うから親身になって話を聴いてあげて、食欲ないって言うからその子にご飯つくってあげたりいろいろしたのに、結局、元さやに戻ったのよー!もう、関わりたくないから、距離を置く。周りを巻き込みすぎだよね。」
完全な主観だけど、仕事とか人間関係の悩みなら身と心を乗り出して聴いてあげてもいいんだけど恋愛は別物だと思う。
恋愛に悩んでいるように見えて、女ってじつはもう、心の中で結論だしているのだ。
だから意思決定できずに悩んでいるんじゃなくて、どうしようもない彼氏のグチを聞いて欲しいだけ。吐くだけ吐いたら、元気になって元サヤに戻るのだと思う。
これまでだったら彼氏といた時間を、1人でいるのは耐えられないから一緒にいて欲しいだけなのだ。
自分だって振り返るとそうだったし、自分に相談してきた友達だって、別れた方が得をするに決まってる相手と別れなかったしね。
結局、本人が目を覚ますまでは周りが何言ったってダメなのである。
だからあたしは、友達の〝思いのたけ〟を受け止め、あたしが感じたこと考えたこととはそれらを友達が取り入れなくても、別に腹を立てはしない。
相談に乗って欲しい…ではなくて、グチを聴いて欲しい。そして、私の出した結論を肯定して欲しい。恋愛相談を持ち掛けてくる人の本音って、そういうことなんだろうと思うのだ。
以前、後輩から恋愛相談を受けたときもそうだった。
5年交際した彼と最近別れた彼女は27歳。また彼氏はできるのか?結婚はできるのか?このままこの会社にいていいのか?等々について悩んでいる。
うーん、あたしの3年前の悩みだね。
あたしもこの歳の頃は、ただただ「結婚したい」と思っていた。それは相手が居なくてもだから、恋仲の男性と結婚できるかどうか?ではなくて結婚に憧れていたというもの。
そういうあたしの焦りをあおるようにして、友人の結婚ラッシュや既婚組の赤ちゃん誕生だとかの情報が届く。
今思えば、結婚したいって思ってたのは、焦燥感で自分がグラグラするのを防衛機制するようなものだったような?
だって、相手もいないのに結婚したいってナニよ?
好きな人がいて、その人との幸せな将来を描けたときにはじめて結婚したいと思うのが本来の姿じゃない。違う?
話を戻すと、後輩の彼女はカワイイ。そして、バイタリティがある。帰国子女で英語はペラペラなうえに、好奇心が旺盛で、アクセサリーを作ったり、最近では陶芸教室やヨガ教室にも通っている。
そんな素敵女子でも、長年付き合った彼と別れた後は「次の彼氏ができるか」なんてことで悩んでいるんだなぁ……
あたしは、いい言葉が見つからず、ついつい「大丈夫よ!絶対彼氏できるし、結婚もできるから」と、なんともまあ、根拠のなさげな、なぐさめにならない言葉を最初は吐いてしまって、後悔した。
あたしだって同じように悩んでいた時、既婚の友達から「アタシなら絶対大丈夫!素敵な人と結婚するよ」なんていわれて、それにどんな根拠があってのアドバイスなのさ?って感じてた。
後輩の彼女がそう思ってないといいけど。
だけど、これまで何度か普通に恋愛してきて、常に自分を磨いてきた彼女に対しては本音トークで次のようなことを話した。
「大丈夫!あなたぐらいに可愛くて性格のいい子なら絶対にできる!ちょうど勤めて3,4年で悩む時だし、あたしも悩んだよぉ。だけど、いま、相手もいないのに結婚したいって思うのは、現状からの逃げじゃない?結婚は好きな人ができてから、この人と結婚したいなって思うものだと思うから。恋愛なくして結婚はないよ。いまのままのあなたでいてね。これからは、ちゃんとアンテナはって、チャンスを逃さなければ大丈夫だから。独身には仕事でも恋愛でも無限の可能性があるよ。どんな能力伸ばせるかわからない、どんな人と出会うかわからない。それを楽しむくらいの余裕な気持ちでいたほうがいいよ」
すると話の切れ目で一呼吸、で、彼女は言った。
「先輩……私もう、今の会社にいると未練がましい気持ちが尽きないので退職するつもりなんです。で、塾のアルバイト講師をしながら婚活します。結局、恋愛と結婚って切り離さないと人生がうまくいかないような気がしますから」
うーん、なるほど……。
そうかそうか……
彼女もまた、結論を持ってあたしに相談を持ち掛けてきたひとりだったのだ。
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